maria_55’s blog

Yahoo!ブログで2005年~2014年まで書いていました。こちらは保管用。更新いたしません。

サントリー 1万人の第九



サントリー1万人の第九

2005年12月4日 15:00大阪城ホール


【第一部】
・ ラコッツィー行進曲
さとうきび畑
涙そうそう
・ マザーアース

【第二部】
・ 「交響曲第9番<合唱付>」/L.v.ベートーヴェン
・ 「蛍の光


とうとう1万人の第九、本番当日がやってきました。
大阪は朝からあいにくの雨。
遅刻をすると会場に入れてもらえないので
ホテルからバタバタと出発(・・ところが駅で迷子になって結構焦ったーー)

まずは座席を確定する。(本番来ない人の空席を埋めるために、みんなで並行移動)
前日のリハの時に通路沿いで「ラッキー♪」と思っていたのに
2席ずれて結局 Fブロック20列26番に。

11:30から始まったリハでは
総合司会進行の小倉智昭さんも登場。
ゲストの森山良子さんもカットなしで全部歌ってくれたし
本番さながらに進んでいきました。

前日リハでは四楽章だけだったので
第九を一楽章から通して演奏するのはまさに今この時が初めて。
何度も何度もCDで繰り返し聞いた第九だけど
自分も奏者の一員という思いだけで胸がいっぱい。
四楽章でいよいよ合唱のところ。
リハだというのに思いっきり声を出していたら
もうなんだか涙がこみ上げてきてフーガのあたりから既に歌えない。
こんなんじゃダメだぁ(T。T)
本番では絶対泣かないぞ!!!!と心に誓う。

そしていよいよ本番。
観客が入ると身が引き締まる。

一部のラコッツィーは私が大好きな曲。
うちの団で演奏したのは何年前だったっけ?と思いながら聞いていた。
森山良子さんの透き通るような歌声も本当に素敵。
さとうきび畑」は10分近くあるらしいし、リハから三回聞いているけど
長さをちっとも感じないし、終わった時には胸にこみあげてくるものが。
森山良子さんの二曲目は「涙そうそう」。
この曲は一万人で一緒に合唱することになっていてレッスンの時にも練習済み。
もともとカラオケでよく歌っていたので歌詞は全部頭に入っている。

大阪城ホール自体がとっても広いし人数も多いと
まわりの声を頼ってはいけない。
佐渡さんの指揮棒だけを見つめておくれないように・・。

三曲目のマザーアースもとっても素敵な曲でした。
息子の直太朗さんが作曲したそうで節回しが結構独特。
佐渡さんが小さい頃に所属していた京都の合唱団の子供達が
一緒に歌っていたけれど、やっぱり本番が一番よかったなぁ。
もう本当に聞いているだけで温かい気持ちになれる歌でした。

そして、休憩を挟んでいよいよ第九。
私の位置からは佐渡さんの表情までは見えないけれど
一楽章で既に汗が飛び散っているのがわかる。
渾身の演奏。
朝からずーっと座りっぱなしだったので
(休憩中にはもちろん体操もしてみたけど)
結構おしりも痛いし、
森山さんの歌を聞いていた時に背筋がゾクゾクしてから後
急に寒さを感じていたけれど
それもあんまり気にならない。

大好きなニ楽章では疲れが出たのか少しうとうとしてしまったけど
三楽章の優美なメロディーに酔いしれ、やっときた!四楽章。

90小節を超えてコンバスとチェロが歓喜のメロディーを奏でる。
静かに・・静かに・・でも徐々に力が沸きあがってくる。
208小節、プレストに入るとすぐにライトがあたり合唱全員立ち上がる。

237小節目。Allegro assai 「Freude!!」男声から始まる合唱部分。
今年の男声は素晴らしい!!と事ある毎に言われていたけれど
本当に勇気を与えられる声でした。
自分が歌いはじめてからはもう頭の中真っ白。

543小節目(練習番号「M!」)
Freude, schöner Götterfunken,
Tochter aus Elysium,
Wir betreten feuertrunken, Himmlische, dein Heiligtum!
お馴染みのあのフレーズ。
本番直前に佐渡さんが観客のみなさんにも指導をしたので
客席の方もみんな立ち上がる。

1万人の歌声だってぞくぞくするほどだったのに
さらに会場が一体となった瞬間。
もう嬉しくて嬉しくて嬉しくて!!

高揚したままフーガへ。
さっきは歌えなかったけど、ここは一番練習したんだもの。自信が力をくれる。
こみあげる熱いものを一生懸命押さえつけて歌うことに集中。
そのまま最後まで頑張りたかったのに・・。
やっぱりダメだった。
851小節目。Prestissimo。出だしの弦とすぐ後に続くパーカッションを聞いたら
「これで最後」と思ってしまい、後は泣き出してしまったので
地声だし音程はとれないし、でも声だけは張り上げて
「Freude schöner Götterfunken Götterfunken!!」


Bravo
あぁぁ。終わった。
生まれてから今までここまでの感動を味わったことがあったかしら?
こんなに心地よい気分になったことがあったかしら?

1万人の第九、最高でした!!