maria_55’s blog

Yahoo!ブログで2005年~2014年まで書いていました。こちらは保管用。更新いたしません。

★レ・ミゼラブル★ 5/27(金) ソワレ 2000回SPバージョン

キャスト
バルジャン:今井清隆  ジャベール:鹿賀丈史 エポニーヌ:島田歌穂
ファンティーヌ:岩崎宏美 コゼット:知念里奈 マリウス:石川禅
アンジョルラス:岡幸二郎 テナルディエ:斎藤晴彦 テナ妻:森久美子

★★★
初演から18年。この5/24のソワレで2000回を迎えたレ・ミゼラブル
5/24から5/29の千秋楽までの8公演のみスペシャルなキャストで演じられた。
この公演を観るためにいったい何人の人が奔走したんだろう・・。
私も沖縄などの予定から、観られるのは5/27ソワレと5/28マチネのみ。
なんとか5/27のチケットを手にすることができたのは、本当に運のいいことだった☆


幕があくと囚人達が歩いてくる。♪下~向け~目をあわすな~♪
いつもと同じ歌詞・曲だけどいつもとは違うように聞こえる(笑)
私はジェベールを演じる鹿賀さんは初めて見る(歌のみはあるけど)
バルジャンの今井さんと張り合うその緊張感も心地よい。

・・・とここで思いがけないものに突如襲われる。
睡魔だ(>_<)
沖縄にいる間ほとんど3時間睡眠のまま、木曜も帰宅が夜中だったので
疲れが出たのかもしれない。
でも・・なんでよりによって観劇中なんだよぉ!!
頭では睡魔と闘い、目と耳、全神経を舞台に集中させているのに
どうしてもカクっと負ける瞬間がある。

ワジワジ(→ウチナーグチでイライラの意)している私を目覚めさせてくれたのは
岩崎ファンテーヌの歌声だった。
岩崎宏美さんって、音域の広い方だと思うけど、彼女の高音の伸びのよさは昔からとても好き。
起こしてくれてありがとうm(_ _)m

さぁ、この後のシーンはそれこそ遅れを取り戻すかのように集中。

囚人の時も思ったけど、裁判官岡さんに「デカっ」と久々に笑ってみる。
(石井マリウス、岡アンジョの時の私の個人的楽しみだったの・・^^;)

そして、病院でのバルジャンとジャベールの対決シーン。
なぜだかわからないけど、私はこのシーンが大好き。
今日の判定は「ジャベールの勝ち」
鹿賀さんと今井さん。歌は今井さんの方がうまいと思う。
でも、鹿賀さんのあの鬼気迫る雰囲気につい飲み込まれる。

宿屋で久々に斎藤さんのコミカルな演技を堪能し楽しむと
お待ちかねのベガーシーンへ。

このシーンは冒頭と同じ曲に戻る。
そして今日が楽となる局田ガブ登場♪オイラの名はガブローシュ♪
あぁ、私は今回すっかり彼女のファンになりました。
長丁場の公演で声もいい具合にかれて(?)四月よりさらに少年ぽく^^

ここまでくるとマリウスとアンジョルラスの登場はもうすぐ。
♪だれ~が導くか~だれ~がこの国を♪
♪それ~は将軍ラマルク かれ~こそ見方だ♪
会場中の女性がさっとオペラグラスを構える。(ちょっとびっくりした。)

さて、ミッキーさんのブログで岡さんの体調が悪いことを知り
とても心配していたのですが、舞台で観る限り今日は調子よさそう。
それにしても岡さんって最初の一声で客をぐっと掴む。
豊かな声量、めったにはずさない音程、そしてスラっとした容姿に鋭い瞳の光。
ため息が出るほど美しい革命家だ。
やっぱり彼のアンジョを超える人はなかなか出ないだろう。

マリウス役の石川禅さんは歌も芝居も細かいタイプの人なので
岡さんとの相性はいいと以前から思っている。息はぴったり。
アンジョの♪群れとなり~て~♪で珍しく声が裏返ったが
その後の♪た~たか~うものの~歌がき~こえ~るか♪
あの高音から一気に下がるギャップがとても好きなのだけど
いやぁ、さすが岡さん。完璧でした。

岡アンジョの素晴らしいところは歌だけではない。
演技もとっても繊細なのだ。
グランテールに送る厳しいながらも愛情ある視線。
予期せぬ出会いで頭が真っ白になっているマリウスへの気遣い。
コンブフェールやクールフェラックに的確に指示を出している仕草も素敵。
(すっかり何年か前の岡アンジョラブな私に戻ってしまった^^;)
でも、彼ほどのリーダーがいると仲間同士の団結力も違ってくる。
そうそう、アンジョが赤い旗を振りながら荷車に乗るピープルソング。
観ていて何か違和感を感じていたのだが、東宝のHPを見て納得。
いつも一周なのに二周まわっていたそうだ。

ついつい岡さんの話題ばかりになってしまったが、今日の楽しみはまだまだ。
島田歌穂エポニーヌがまた観られることがどれだけ嬉しかったか・・!
彼女は声質が独特なのと、響きが高めなので一度聞くとなかなか耳から離れない。
16年見続けて来た私の心に残っているあの歌声をまたナマで聞くことができるのだ^^
マリウスから本をとりあげ♪みく~びら~ないでよ~なんでも知ってるわ~♪
と歌うところやプリュメ街での胸が張り裂けそうな切ない表情。
あぁ再会できて本当によかった。

一つだけがっかりしたのはガブの♪大きなツラして~♪の後。
今公演は♪コゼット 思い出す~♪なのだが、歌穂エポの頃は
♪コゼット あの頃と~♪だったのだ。
ファンテの♪夢をみていたわ~(←夢をみてたのね~)♪もそうだが
尺は一緒なので、以前のまま歌って欲しかったな・・^^;

ワン・デイ・モアの素晴らしい歌声を聞いて一幕終了。
(♪あ~ら~し~の日まで~♪も素敵!)

★~休憩~★
休憩に入ると、私はいつも地下二階まで降りてお手洗いに行く。
ところが。。やっぱりSPともなると慣れた人ばかり
みんなすごい勢いで地下に駆け下りていく(笑)
意外なことに1階が一番すいてましたよ。

さて、第二幕の始まり。
学生たちのいつも以上にきびきびとした動きと岡さんの歌声に惹きつけられる。
マリウスからコゼット宛の手紙を渡された時のエポの表情。
プリュメ街の家でバルジャンにみつかった時のびっくり具合。
やっぱり長年演じてきた人はすごいなぁ。
アンジョが、エポが、ほらここにいる!(うーん、上手く伝えられないけど)
ずっと聞きたかった歌穂エポのオン・マイ・オウンは鳥肌が立った。
恵みの雨も涙が止まらなかった。エポニーヌ・・もう会えないのね~しくしく(T_T)

舞台は急速に悲劇へと傾いていく。
市民に見捨てられたと歌うアンジョの絶望の表情(と声色)
それでも命を大事に・・と優しく諭す岡アンジョから目が離せない。
最後の戦いのシーン。もう何もいうまい。
私はこの戦闘が終わって盆がくるりとまわった時に拍手を送るのをあまり好まない。
いつもボロボロ泣いているというのもあるけど、「死体」に素直に拍手できないのだ。
でも、今日ばかりは自由を夢見て炎と燃えた革命家の死体にではなく
渾身の演技でこの苦しい時代の華をみせてくれた岡さんにたくさんの拍手を送った。

続く下水道のシーン。
斎藤テナはもともとはあまり好みではなかった。
でも、久々となる「これぞまさにダミ声!」の悪党の歌声に聞き入る。
ここの歌の歌詞って結構深いと思うけど、
そうかぁ。斎藤テナってこの矛盾をうまく表現しようとしてたんだ。
今頃気づいた(笑)

マリウスの足も治っていよいよ結婚式。
岡ファンにとってはここははずせないポイントなのでしょう。
私は下手ブロックだったのだが、岡給仕が遊ぶのは上手側。
まわりの女性の頭がにょきにょき伸びてくる・・。
見えない~(>_<)
こんな時、私は一緒になってにょきにょきできる人ではない。
本当にあんまり給仕のお遊びは見えませんでした。
でも、宴会乞食の最後ではノリノリになって踊る姿を見て
やっぱり元気回復したのかなぁ。よかった!と胸をなでおろしたのでした。

今日一番素晴らしかったのはエピローグ。
今井バル・岩崎ファンテ・島田エポ。この三人のハーモニーは本当に素敵でした。
もうずっと泣きっぱなし。

惜しみない拍手を送り、カーテンコールもいつもよりかなり多め。
興奮の渦の中、レ・ミゼラブルSPバージョン観劇終了。

みなさま、本当にお疲れ様でした!